コーチングとは何か?
◆コーチングの歴史
コーチングは1970年代に米国で生まれたコミュニケーションの技術です。
「コーチ」とは「教える人」「指導者」のことです。
例えば先生と生徒、上司と部下、親と子、などのように、「指導する立場」と「指導される立場」という人間関係において、相手の技能や才能を伸ばすためにサポートするスキルが「コーチング」です。
スポーツ界では、例えばテニスの大阪なおみ選手を全米・全豪チャンピオンにまで導いたドイツ人コーチ、サーシャ・バインや、青山学院大学の陸上チームを箱根駅伝で何度も優勝に導いた原晋監督などがコーチとして有名ですね。
◆人間性の重視
昔は指導する側は「上目線」で教えていました。上位者(先生、上司、親)は絶対の存在であり、下位者(弟子、部下、子供)は一方的にその指示に従いながら学ぶ、という一方通行の関係だったのです。
しかしひとの技能を高めたり、斬新なアイデアを生み出すには一方的な指示では不都合であることが分かってきました。
人間性が重視される現代では、「自分で納得」しないと人は動かないのです。
◆コーチングの基本姿勢
コーチングの最も重要な基本姿勢は、「相手の存在をしっかり認め、その価値観を尊重する」という態度です。それは別の言い方をすれば、こちらから「心を開く」ということです。
「心を開く」ことができるひとは、自分自身を認め、自己を肯しているひとです。「自分は失敗もするし、決してパーフェクトな人間ではないなぁ。でも、今まで誠実に生きてきたし、それなりに幸福かな。」位の感じでいいのです。
コーチは相手に対してまず心を開きます。すると不思議なことに相手も心の扉を開いてくれるのです。
コーチングはこうして生まれる「信頼関係」を基礎として成り立コミュニケーションなのです。
「相手の価値観を尊重すれば、よりよいコミュニケーションをとることができる」
( コーチング創始者のひとりティモシー・ガルウェイの言葉)